ちょいと寄り道〜٩( ᐛ )وステ漬け医院10年間の思い出。
では、今日はちょこっとだけ。前回↓のつづき、本題に入る前にちょっと横道に入りたいと思う。
- 短い診察でも先生との思い出は沢山ある。
- はつらつとした看護師さん達の姿が印象的だった。
- 薬の湿布中に、看護師さんがぼそりとつぶやいた。
- 社会の歯車は、正直苦しいけれど学ぶには悪くない。
- 看護師さんは、いろんな患者さんをみている。
短い診察でも先生との思い出は沢山ある。
当時かなりのおじいちゃん先生だったが、優しくて親身な方だった。だからきっと看護師さんも働きやすかったのだと思う。
亡くなった息子さんのブロマイドをいつも診察室の机の中に入れていて、1度だけ私にこっそりその写真を見せてくれた事がある。
先生は一日中座りっぱなしで腰や足を悪くしていたようだ。だが、診察を待つ患者が沢山いたので、先生は診察を止めなかった。本当に人気の医院だったようだ。
はつらつとした看護師さん達の姿が印象的だった。
この病院は、毎日沢山の患者さんを迎え、薬を湿布していく為、看護師さんの数も相当数いた。
主に軟膏薬を医院では看護師さんが手作りしていた。素手や棒を使って、平台でコネコネしているのを、ずっとそばで診察や薬の湿布で順番待ちしながら見ていた。そして身体中に、素手で看護師さん達が手作りの軟膏薬を塗ってくれるのだ。
薬の湿布中に、看護師さんがぼそりとつぶやいた。
私が高校生位だったかな。看護師さんはこんな言葉をくれた。「(社会に出て)1回は、社会の歯車になる経験をした方が良いよ〜。」これは今でも忘れない、看護師さんの一言。なぜこんな話をしてくれたのかは、今でも分からないが。
色んな種類の大人を今まで見てきて、1度は社会の歯車になってみたほうがいい!という言葉は、あぁその通りだったなぁと思う。歯車を1度も経験せず、そのまま人の上に立ってしまった人は、ねぇ。何をしても、誰からも注意してもらえない。自分では何が悪いのか気づけない。しかも、世界が狭いことが多いし。
社会の歯車は、正直苦しいけれど学ぶには悪くない。
私は上司になった方々に、いっぱい叱ってもらえた。そんなに立派な人間になったわけではないけど、何も言われないより、幸せだったんだろうなと思う。何かを本気になって言ってくれる人がいたら、ラッキーでしょう。誰も好んで悪者になりたくないもの。
実は今でも叱られたり、指摘された自分の欠点は忘れず、治す様に心がけている。治らないところもあるけどw 生きる上で、何をするにしても1度は社会の歯車になることは、とても重要だというのも、肌身で感じてきたつもりだ。
看護師さんは、いろんな患者さんをみている。
それから、他の看護婦さんにはこう言われた。「もちゃこちゃんは、今アトピー治せてよかったわよ〜。もっと歳がいっちゃうと、支障が出るから・・・。」まぁ、看護師さん達は色んな患者さんをみてきたのだろうね。結局私も、ここの医院でアトピーが治せたわけではなかったけれども・・・。
今考えてみると、アトピーで学校に行けない、仕事を辞めざるおえない、嫁入り前にアトピーが治せず、泣いている患者さんを看護師さんは沢山みていた事だろうから。早くアトピー治療ができてよかったとか、そういう事だったのだと思う。
だから、この病院でステ漬けにされた事は無念だが、看護師さんに教えてもらえる事は多かった気がする。ここの看護師さん達は皆さん健康で、いつも患者さんに優しく笑顔で接する白衣の天使だった。
そして・・・・ついに。 またまたつづく。